そそくさと準備して浜へ。
………うーむ。
ちょうど干潮時であるのに、手前側にもじゃんじゃん波が押し寄せている。なおかつ海面の泡立ちもかなり…。奥側は結構ドッパン状態。探索も手前側がせいぜいか?
仕方ないなと思いつつ着替えて海へ。やはり南紀に比べると二段くらい海水温が低い感じ。昨年ここでカメラが水没したので、ここの海中風景はおさめていない。探索も厳しそうなので記録用に浅場で数枚。とはいえここも流れが結構ある。ベラやスズメダイと一緒に一生懸命その場をキープする。濁りはそうでもないが泡がかなり。取りあえず岩陰をのぞき込みつつ前進。イソバナを見るも収穫無し。
岩を越えて奥目へ。いつもは波静かでぷかぷか浮いていられる楽ちんポイントだが、今日は岩を乗り越えて波がなだれ込んでいる。海藻が溶けたせいか、海面が牛乳流し状態になることもしばしば。視界はほとんどゼロのホワイトアウト。うーむ。何がどこだかよくわからない…。
とりあえず岩沿いに移動し、割れ目の中をのぞき込む。割れ目の中までは泡は入り込んでいない。のぞき込むとここは記憶にある群生ポイント。イソバナがこれでもかと岩陰に着生している。が、このポイントでは不思議といい思いをしたことがない。今回もダメ。
ついでにトゲトサカにテンロクの姿を探すも、徒労に終わる。今年は割合トゲトサカの育ちが良いようだ。
大体場所に見当がついたので、毎回最初にのぞく岩陰を目指す。海面近くは泡だらけだが、下を見ると視界はそこそこ、イソバナも元気そうだ。見慣れた黄・オレンジ・赤が並ぶ一角も健在。一つ一つ目を寄せてじっくり探索してみる。
しかし…ツグチの姿なし。結構しつこく見たのだが幼貝も見えない。ふーむ。ここには来てないのか。沖目か?
多分厳しいだろうなあ、と思ったが、取りあえず昨年いい思いをしたポイントへ。見た目はかなりのドッパンだったが、幸いにしてそれほど視界は悪くない。昨年いい思いをしたイソバナをじっくり見るが何も無し。ふーむ…。あきらめて右下の別のイソバナに手を伸ばしかけた時、イソバナの赤よりやや薄い色の細長い姿が目に入る。
お?
よっしゃあ!
ドラゴンチヂワケボリ!!しかも結構大きい!
…去年に引き続き2個目(実は去年のもドラゴンでした)。よしよし。
あれこれと写真におさめた後(とはいえ、流れでぶれてしまって、ほとんどがよくわからない画像に…。)、ゲット。
…俄然強欲モード発動。流れや泡と戦いつつ遮二無二探索を続ける。が、杳としてツグチの行方はわからず。徐々に潮も上げ始めて波も高くなり、体勢を維持することも困難になってきたのでヤメにする。まだ幾つか見ていないポイントがあったのだが、もっと穏やかな時にもう一度来ることにしよう。陸に這い上がると何だか体が重い。流され踏ん張りで結構な運動量になったか?
今回思いの外の”荒行”になってしまったが、厳しい条件の中、またまたチヂワケボリに出会え、来た甲斐はあったかなあ。それにしてもツグチは一体…どこへ???