出発直後に電線にとまるアカショウビンに出会い、感心しつつロマンティックな名前のスーパーで諸々買い込み、横笛浜へ…と思ったら、集落の中の道では皆総出で何やら大きな縄を準備中。昨日夕刻、着替え場所で通りかかった法被姿の子供らの言っていた祭り本番のイベントらしい。すかさず細い道をぐちゃぐちゃ迂回して無事横笛浜へ。
まだ干潮には時間があるため、まずは東側の砂っぽい浅場を探ってみる。アマモ帯が広がる中、点々と珊瑚礫が転がっている。下は砂地。河口が近いせいか濁りが結構ある感じであまりゾッとしないが、大きめの礫をめくりながら前進。すぐにハナビラを見たが、後は続かず。ある程度沖目に出たところで西側へ移動して探索を続ける。徐々に岩場やガレ場になり、礫の数も多くなってくる。それにしてもないなあ、とため息をついていると、メーター級の珊瑚礫下からヤナギシボリ。
その後、コモン岬先端沖でヤナギ1ヶ追加。昨年はコクテンフグが珍プレーをやらかしてくれたが、お宝はコモンばかりながら、転石下からさまざまな生き物があらわれ楽しめた。
とはいえ、お宝は相変わらずだなあ、とぶつくさ言っていると、メーター級の珊瑚礫下からクチムラサキの若貝が顔を出す。大きくなれよと写真におさめて元に返す。さらに進んでキタイ浜沖へ。
スソゾーン(スソヨツメ・スソムラサキが出たので命名)あたりを集中して見たが不発。朽ちたチドリを見かけたがスルー。ふと見るとエッジ付近がそれほど波立っていないようなので向かってみる。
しかし、暗がりや穴を頑張ってのぞき込んだが魚とご対面するばかり。空腹を感じて時計を見ると昼過ぎ。
ちょっとエネルギー補給した後にクレバスから浜方向へ戻る。超浅場で這いつくばって散在する転石をしてみると、キイロ・ハナマル。石の下に溜まった砂の中からオレンジ色のハート型が。リュウキュウアオイか?話には聞いていたが愛らしい貝だ。生きているのは初めて見た。お守り代わりにキープして探索を続行。時計を見ると14時近く。
…さすがに本格的に空腹やクラクラ感を感じ、一旦荷物の場所に戻る。珍しく家族連れやカップルが海に入っている横笛浜で一憩。もう干潮は過ぎている。1本目にがんばり過ぎたので、2本目はまだあまり探索したことのないキタイ浜西側で短時間勝負をもくろみ出動することにしよう。
浜を歩くと熱波で頭がぐらぐらする。堪らず海へ入り泳いで西へ。珊瑚礫は多いが、テーブル系ばかり。大きなものを狙ってめくっていくと、ヤクシマ・ハナマル・コモンが連発。ヤナギシボリも顔を出す。これはと思いさらに続行。さらにヒメホシも姿を現す。今年はさっぱりだったがここで出た。気合いを入れて周辺で粘ったが残念ながら不発。
…さすがに疲れを感じてきたので時計を見ると16時、撤退することに。レアものは不発だったが、日がな一日転石でもろもろ楽しめたのでよしとしよう。
帰り際、着替えようと車に戻ると妙な影が路上に。お馴染みセマルハコガメ。せっかくなのでひとしきり遊び、溝に落ちないように向きを修正して藪に返す。
さあ後は宿に戻って生や泡盛を注入するのみだ!…とあたふたと準備し車をスタートさせたが、何か変な感じがしてすぐ停車。何とトランクが開けっ放しであった。危ない危ない…。
4日目:7月29日(金) 「一撃の出会い」