大きなニザダイの後を追うようにいつものポイントへ。と、一昨年よりもイソバナの数が減った感じ。大きな黄色や橙色の個体が姿を消している。うーむ…と思いながら残されたしょぼ目の赤イソバナを探ると大きめのツグチを発見。
…今年もいてくれたか、と少々ほっとしつつ写真を撮ろうと再潜水したら姿が見えない。???と思いながらまわりを見ると下に落ちている。かなり強くしがみついていることが多いのだが、弱っていたのか?
メーター級のウツボを横目にさらに沖目に。潮が速く泡立つ感じで探索しづらい。空からは雨もポツポツ。岩陰はかなり暗くてかなり目を寄せないとよくわからない。そんな中、ツグチがポツリポツリと見つかる。大きめのもののみキープして先へ。
時計を見ると12時前。ちょっと冷えを感じ、少し浜側へ戻ってみる。黄色いチヂワケボリあたり出ないかなあ、と妄想しつつ探索を続行。しかし現実はそうは甘くない。ツグチも見あたらぬ状況がしばらく続く。
…まあ、こんなものかなと思ったその時だった。
5mほど先の大きな岩の陰に突き出す赤イソバナの一部が異様な大きさに膨らんでいる。
…これは?
まさかね、と思って寄りかけると紡錘状の大きな姿がはっきりと目に飛び込んできた。
…思わず声が出た。
でかい!
目を寄せるまでもなく同定完了。
やったぜ!長物!
ベニキヌヅツミ!
…ツグチ狙いでこのポイントヘ通い始めて幾星霜、いつかは会えるかも、と目指していた長物兎についに出会えた。もしまみえるならアンガスキヌヅツミではないか、と思っていたのでベニキヌは望外の遭遇。もちろん長物ではごく普通種ではあるが、この超浅場でねえ…。
うれしさと潮の速さでなかなかピントが合わず、ようやく何枚か撮影したが、接写を試みたのはすべてピンぼけ(…。)、まあいいや。