さっさと着替えて海へ。エッジ付近の深みや周辺を探ってみる。怪しそうな死珊瑚をめくったがハナマルの連打また連打。まあカラッパにやられていないのはいいことかも。しばらく探索したのち、いよいよ潮が引ききったところで一旦上陸して潜り道具を置き、リーフ上の珊瑚礫を返してみる。台風のためかそこそこの礫はかなり上に移動しており、そのためかこれといった成果は無し。ピカピカのヤナギシボリのFDを拾ったくらい。うーむ。
潮が再び上げ始めたところで西よりのエッジ近辺へ。ここはリーフ端までほとんど距離がないので、台風で吹き上げられた貝も期待できるところ。しかし、流れが速いので浅くても探索はきついポイント。
まずは礫下からヤクシマが2発。相変わらずハナマルは多い。そんな中、やや大きめの礫をかき分けると細長い貝が奥の穴へ落ちていく。一瞬見た姿には丸い背紋、そして螺塔もはっきり。
…まさか? アミメ?ホソヤク??
期待に胸を躍らせつつ慎重に穴を探り、引きずり出すと……………若いヤクシマ(嗚呼)。
がっかりしてスルーし、さらに前へ。ここは上がり始めると結構強い波が寄せるので揉まれながらの探索が続く。すると小穴に嵌ったオレンジ色のピカピカの貝を発見。コゲチドリ!ここではガスばかりだったが、これこそ台風の余録か。生ではないがこれは嬉しい。
時は夕刻となっていたが、気を良くして探索続行、コゲチドリ(ガスですが)1を追加。後学のための貝を幾つか拾ったところで波にもまれ続けるのもきつくなり上陸。
初日は生宝こそ厳しかったが、台風の余録をゲットでき、そこはかとない(根拠はない)期待感を胸に抱きつつ、生中を求めて宿へと急いだのでありました。
…が、この後驚天動地の展開に追い込まれる伏線がすでに張られていたことに、愚かな男は
何も気が付いていなかったのである…。
(つづく)